プラス心臓病

冠動脈バイパス手術

冠動脈バイパス手術
冠動脈,バイパス手術

“冠動脈バイパス手術”とは、トラブルのある血管に代わる新しい血液の通り道を作る心臓疾患の手術です。病院で行う心疾患治療の中でも、かなり体への負担が大きく費用も高額になります。そのため通常は、薬物治療やカテーテル治療での症状改善が難しい場合など一定の条件下でのみ行われます。しかし、心筋梗塞や狭心症の発作が起きている時や直後の急性期にバイパス手術が行われる事はなく、症状が落ち着いてから改めて行われるのが一般的です。
また、同じ様なバイパス手術は、脳や胃の疾患の治療でも行われます。


冠動脈バイパス手術

新しい血液の通り道

冠動脈バイパス手術は、血管が狭窄・梗塞している部分より先に血液を送る為の新しい血管を作る手術です。
血流が悪くなっていない部分から、血液が送られなくなってしまった部分まで、う回路となる血管を継ぎ足します。このう回路となる血管は、通常疾患者自身のものが使われます。胸骨の奥、左右内胸動脈や右胃大網動脈、とう骨動脈、大伏在静脈などが一般的です。
最近一般的になっているのは、心臓は動かしたまま行う「心拍下冠動脈バイパス手術」ですが、人工心肺を使用し心臓の動きを止めて行うタイプもあります。

バイパス治療が必要な場合とは

冠動脈で心筋梗塞や脳梗塞が起こり、血液の流れが滞ると、周辺の臓器に重大な影響を与える前に血流の改善処置を行わなければいけません。これらの治療での改善が困難な場合、バイパス手術が適応されます。

適応となる条件は以下の3つと、それ以外にインターベイションが適用できないと判断される状態の場合です。

  • 前下行枝・回旋枝・右冠動脈の3つの動脈全てに75%を超える重大な狭窄もしくは梗塞がある「3枝病変」になっている場合。
  • カテーテル治療を数回行っても再狭窄を繰り返してしまう場合。
  • 左冠動脈の根元に狭窄がある「左主幹部病変」が見つかった場合。

手術を受ける前に…

心臓の状態をチェックする

開胸し大きな負担をかけて行われる手術を、できるだけ安全にリスクを少なくするためには事前に十分な検査をしておくことが大切です。
心肺機能の状態は「安静時心電図」と「負荷心電図」を取る事で確認します。また、心臓内の弁や血流の状態は「心エコー」で、心筋梗塞によって変異した心筋の部位を特定する為には「心臓核医学検査」が行われます。また、最も重要となる冠動脈の様子を細かく調べるための「冠動脈造影検査」もかかせません。
そのため、手術前にはある程度忙しく色々な検査が行われることになります。

注意点

心臓の検査を行うと同時に、手術に影響を与えそうな合併症や疾患が無いか、MRIやCTスキャン等で検査します。しかし、検査を受ければ全ての状態を医師が把握できるといわけではありません。
過去に脳卒中を起こした事があったり、ぜんそく、糖尿病の持病がある、歯槽膿漏や虫歯がある、などは初めに疾患者自身が担当医師に伝えておくことが重要です。
また、手術後は医師の指示に従いしっかりと心臓のリハビリを行うことも予後を良好にし、再発を予防するポイントです。


PLUS